先日ご紹介した、存在しない謎の省庁をかたったメールに続き、今度は実在する機関をかたったフィッシングメールです。
証券口座のセキュリティ強化という名目で、プログラムをダウンロードさせる手口のものです。

フィッシングメールとは
フィッシングは金融機関やネット通販サイトなど有名企業を装ったメールを送り、偽サイトに誘導させる犯罪です。
メール内にあるリンクをクリックすると本物そっくりに作られたログイン画面が表示され、そこにアカウントやパスワード、クレジットカード情報などの個人情報を入力させることで、金銭を盗み取ることが目的です。
今週のフィッシングメール事例
送信元:証券取引等監視委員会 <helpo@xibeilaobao.com>
証券取引等監視委員会からのお知らせ:セキュリティプラグインの更新をお願いしますNo.33152
平素より当委員会の運営にご協力いただき誠にありがとうございます。
近年、正規証券会社を装った偽サイトやフィッシングメールによる詐欺被害が増加しており、投資家の資産および個人情報が深刻な脅威にさらされております。
投資者保護を強化するため、当委員会ではシステムセキュリティを大幅にアップグレードいたしました。
【重要】2025年10月9日までに更新を完了してください
ご自身の常用パソコン端末に最新版セキュリティプラグインを必ずダウンロード・インストールしてください。
期限を過ぎた場合、証券口座や証券取引の機能をパソコン端末で正常にご利用いただけなくなります。
更新手順:
下記のリンクをクリックして最新版セキュリティプラグインをダウンロードしてインストールしてください。
【セキュリティプラグインを今すぐダウンロード】
https://www.fsa.go.jp/sesc/support/fund.html
表記されているアドレスは正規の金融庁のページ(「悪質なファンド販売業者に関する注意」)ですが、実はリンクが別のサイトに飛ぶようにしかけられています。
https://uycxljdihp.babesbiblenovels.com/★bmsbbse
※リンクはすでにつぶされていますが、参考に記号を入れて表記しました。
メールアプリ Outlook上でリンクにマウスを重ねた時にこのように表示されます。

表記されているアドレスと、実際にリンクするアドレスが異なっています。
実際内容を確認することはできませんでしたが、悪質なプログラムをダンウロードさせるものと推測されます。
パソコン内の情報を盗むような動きをするインフォスティーラーの可能性もあります。
表記されているアドレスだけで安全だと過信しないようにご注意ください。
疑わしい場合はクリックしない。
セキュリティ関連のお知らせなどは、実サイトにログインして確認すれば、重要なものについては、トップページにお知らせがあるはずです。
最近では、特に金融機関においてはメール内にリンクを貼らない流れになっていることも知っておきましょう。
また証券取引等監視委員会にフィッシングメールに関する注意喚起がありました。
証券取引等監視委員会を騙った電子メール(フィッシングメール)にご注意ください。
当委員会から送られたメールのように装い、プログラムのダウンロードなどを求める不審な電子メールが送付されているとの情報が寄せられています。
当委員会から直接皆様へプログラムのダウンロードなどを求めるメールを送付することはありません。当該電子メールのリンク先や添付ファイルを開いたり、プログラムのダウンロードを行ったりすると、コンピュータウイルスに感染する可能性や金銭的な被害にあうおそれがありますので、少しでも疑わしい場合はリンク先等を開かないでください。
なお、当委員会職員が投資を勧誘することもありませんのでご注意ください。
不審なメールやホームページに関する情報をご連絡いただいた方におかれましては、貴重な情報のご提供ありがとうございます。個別の回答は行っておりませんが、ご提供いただいた情報をもとに関係機関と連携して対応を行ってまいります。
今週のその他のフィッシングメール
2025/10/5-10/11に受信したメールのタイトル
- 今月分ご請求料金確定のご案内(東京ガス)
- 未払いの電気料金について【お支払い方法が承認されませんでした】(東京電力エナジーパートナー)
- 重要:【お客様情報確認と取引目的の確認】至急ご対応ください【JAネットバンク】
- 【重要】マネックスポイントアップウィーク|エントリー受付中
- 【ログインセッションの整合性異常を検出】再認証による状態回復のお願い(マネックス証券)
- 【定期安全点検結果のご報告】ログイン設定の再確認について(野村證券)
- 【楽天カード】カードご利用制限のお知らせ
- 【JCB】ログイン地域が通常と異なっています
- 【宝くじ公式サイト】会員様限定特別企画のお知らせ
相変わらず増加中。
クレジットカード、証券会社、インフラ系(電力、ガス)、そして宝くじと多彩です。
この類のものは、実際に利用していてもまずはメールを疑うところから。
個人的には、金融機関などの連絡先として迷惑メールフィルターが強固なGmailを登録することをおすすめしています。
■迷惑メール三原則■(迷惑メール相談センター by.日本データ通信協会)
①メールを開かない
②リンクをタップしない
③個人情報を入力しない