少し前に終了したはずの国勢調査関連のフィッシングメールです。
統計局という馴染みのない名称ですが、国勢調査など政府関連の統計を管轄する機関です。
国勢調査に関してメールや電話で実施機関(総務省)から連絡がくることはありませんのでご注意ください。

フィッシングメールとは
フィッシングは金融機関やネット通販サイトなど有名企業を装ったメールを送り、偽サイトに誘導させる犯罪です。
メール内にあるリンクをクリックすると本物そっくりに作られたログイン画面が表示され、そこにアカウントやパスワード、クレジットカード情報などの個人情報を入力させることで、金銭を盗み取ることが目的です。
今週のフィッシングメール事例
送信元:統計センター < gulgowski@lChn.com >
【重要】統計調査へのご協力について(情報入力のお願い)
敬具な顧客様へ、 日本統計局です。貴様の登録情報を確認し、統計調査にご協力ください。以下の基本情報をお提出ください。
情報記入のご案内:下記のリンクをクリックして、詳細情報を提出してください。ご協力にありがとうございます。
• 姓名(氏名)
• 住所(番地以下)
• 生年月日(西暦)
• 電話番号(必要な場合)
• 職業(選択)
情報を提出する (←偽リンク)
個人情報の保護方針について:提供された情報は統計局の調査目的のみに使用され、法律に基づいて厳重に保護されます。

久しぶりにでたらめすぎる日本語のフィッシングメールでした。
貴様(きさま)呼ばわりするとは、なかなか攻撃的ですね~(爆)
「統計局」は総務省管轄の国勢調査を実施している部門のようです(よく知らんけど)
すでにWEB回答して国勢調査は終わったはずなのに今頃?
※WEB回答は期間が延長されているそうです。
リンク先はマツケンさんがいる国勢調査の回答用ではなく、下記のようなサイト
e-Statという統計結果を確認できるサイトを模したものとなっていました。

※10月16日の午後3時過ぎにはリンクは開かないようになりました
確認したリンク先アドレスは https://fpajl.com/rlyramij/
「e-Stat」は、政府の統計結果を確認できるポータルサイト。
個人より業務目的での使用が多いと思われます。
いずれにしても、総務省からメールや電話で国勢調査に関する連絡をすることはないと注意喚起されています。
「e-Stat」のログイン画面ですが、偽サイトでは、携帯電話番号の入力フォーム。
公式サイトではユーザーIDとパスワードを入力するようになっています。

最近のフィッシングメールの傾向は携帯電話番号を収集する手口が増加しています。
なお、内容が若干異なりますが、同一リンクへつながるメールも確認しました。
冒頭のメールから約5時間後の受信です。

さらに同日午前中には、文面が明らかにおかしいものが届きました。

いずれも同じアドレスに届きましたが、この未完成メールは迷惑フォルダに振り分けられていましたが、先の2通は迷惑メールフォルダをすり抜けています。
このようにテストを繰り返しながら精度!?を上げているようです。
携帯電話番号乗っ取りに注意!
従来は、クレジットカード情報やID・パスワードといったものを入力させ情報を盗むことが主流でした。
しかし最近は携帯電話番号の入力が求められるケースが増えています。
これは、スマホののっとりやその番号を使ってショートメールを大量に送るなど、別の犯罪の踏み台に利用されることがあります。
また、フィッシングにひっかかる人として”カモリスト”にのってしまい、次の犯罪(ニセ警察からの電話など)につながる可能性もあります。
パスワードやクレジットカード情報を入力してないから大丈夫ということはありません。
携帯電話番号を入力してしまった時の対処
- 携帯電話のキャリアに連絡
- 見知らぬ番号からの着信は一切無視する
- 不正利用(金銭的)がないか料金や通信状況をこまめに確認
- 携帯電話番号を変更
■迷惑メール三原則■(迷惑メール相談センター by.日本データ通信協会)
①メールを開かない
②リンクをタップしない
③個人情報を入力しない