浜名バイパスを走りながらずっと気になっていた山。
多分、津波避難系のものだろうな~とは予測していましたが、やっぱりそうでした。
その山は「今切の丘」と名付けられ、緊急時でなくても登れるというニュースを見たので、さっそく行ってきました!
今切の丘とは
「いまぎれのおか」 と読みます。
浜名湖の今切口西側 湖西市の「新居弁天海釣公園」内に津波避難用施設として整備された海抜23メートルの高さの命山。
最大750人が利用できます。
避難施設ですが、頂上からは浜名湖や太平洋が見渡せる展望施設としても一般利用できます。
今切について
今切とは、もともと浜名湖と遠州灘(太平洋)を隔てていた砂洲が、15~16世紀にかけて発生した地震や津波で決壊し、徐々に広がっていったといわれています。
これにより浜名湖は汽水湖(海水と淡水が混じっている)となりました。
徳川家康の時代には、ここには新居(あらい)の関所や渡し舟(今切の渡し)が運航され東海道の要衝となっていました。
南海トラフのような巨大地震発生時には、この狭い水道のような部分での津波被害が懸念されています。
今切の丘の場所
新居弁天海釣り公園内にあります。
なお、海釣り公園駐車場は有料(1日400円 30分以内は無料)となっています。
今切の丘に登ってみた
ここははじめてかな?
いや記憶が飛んでいるだけで、子どもの頃に(釣り好きの父に)連れてきてもらったかもしれません。
ここから右(太平洋側)に首を向けると・・・
トイレの南側に大きな山が現れました。
工事中の見学のタイミングを逃してしまいました・・・残念。
公園の海抜はわずか1.9メートル。
ということで登ってみます。
すごい!この階段。まるで競技場の観覧席のような・・・
下半分は、このように全面が階段になっています。
一般的な避難タワーでは万一の時に狭い階段に人が集中して、一度に大勢の人が登り切れない心配がありますが、これなら大勢の人が一気に登れます。
ここが中間地点。海抜9.5メートルとのこと。
この高さの防潮堤が今切口から西へずっとつながっています。
この先は細い階段になりますが、ここまで来ればちょっと安心できる高さです。
津波警報発令時の一時避難施設として効果はあるのでは?
サイレンも近くにあります。
ここからさらに上を目指します。
今切の丘のてっぺん
高さは23メートル。
お天気が良ければ富士山も見えるということですが、春じゃだめだわ・・・
てっぺんは未舗装の広場。
南側の浜名バイパスを走る車がよく見える高さです。
湖西市側
浜松市側
今切口の東側の浜松市では天竜川河口から浜名湖今切口の約18kmにわたって高さ約15mの巨大な防潮堤が築かれています。
ということで湖西市側にできた津波避難施設のようすでした。
浜松市は企業からの多額な寄付により巨大な防潮堤が完成していますが、遠州灘沿いの周辺市町村はどうなっているのだろうと気になっていました。
昨年夏の南海トラフ地震臨時情報発令依頼、じわじわと現実味を帯びてきている地震。
住んでいる場所はもちろんですが、周辺地域の避難対策にも目を向け、万一の時には逃げ遅れないような準備をしておくことも必要だと感じます。
静岡県と並んで南海トラフ地震での被害想定が大きい高知県。
100mおきくらいに津波タワーが設置されていた光景も驚きでした。
(2025.3撮影)